2012年2月18日土曜日

高齢合唱団員の戯れ言

ブログなるものへの初挑戦。もとより多弁でも能弁でもない,ただの暇人の戯れ言とあってはいつまで続くやら。駄文につきあってくださる方がおられるのなら、望外の幸せ。
今後、退職後少し身を入れて取り組み始めた合唱を話題の中心に置いて、身辺雑記風に綴りたいと思う。

今筆者は4つの合唱団に所属している。といっても、練習頻度はそう多くなく、毎週4つを駆け回るということにはならない。少し大変なのは、覚える曲の数が多いこと。ご多分に漏れず、年のせいもあって、歌えるようになるまで時間がかかる。何とか他の団員に迷惑がかからぬよう、暇に任せて練習に励んでいる。

今週の「第九合唱団」の練習の折、指導者の先生(多田羅迪夫、東京芸術大学教授)が思い掛けず、ブレヒト(Bert Brecht)や、彼と結びつけて論じられる「異化効果」(Verfremdungseffekt) に言及された。「三文オペラ」(Die Dreigroschenoper)の作曲者、ヴァイル (Kurt Weill)のSong についても話され、学生時代にブレヒト研究に励む友人に刺激されて,ブレヒトの「肝っ玉おっ母」(Mutter Courage und ihre Kinder) を観に出かけたことを思い出した。多田羅先生は、「こんにゃく座」(1971年創立)の設立メンバーだとのこと。それでグランド・オペラ歌手がブレヒトを話題にすることへの若干の違和感が解消された。指導者との距離が少し近くなった感がある。

翌日は早速、書棚から岩淵達治の回想記「ブレヒトと戦後演劇 私の60年」(みすず書房刊、2005年)を取り出し、読み始めた。演劇には全く疎い身であるが、岩淵先生の肉声が聞こえてくるようで、無類に面白い。先生はもう80代半ば。数年前、少し元気をなくされたとも聞いているので、どうしているかしら。

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