2013年9月24日火曜日

合唱と健康


34年ほど前、かかりつけのお医者さんにコーラスをやっていると話したら、それは健康にいいから続けてください、といわれた。その時は、一般論として、この年になれば部屋に閉じこもってばかりいるより、人と交わり何か社会的なつながりを保てるようなことをやるのは悪いことではない、そのくらいに受け止めていた。

合唱を曲がりなりに続けて5年近くなるが、振り返ってみて降圧剤のための医者通いは続いているものの、その血圧もきわめて安定しているし、インフルエンザ、風邪にもかからず、おおむね体調は良好なまま暮らしてきた。

普段健康で体調がよいと、それが当たり前のように感じていて、それが何に依るのかあまり意識しないものだ。自分の体調管理がよいなどと自負してみるが、実際は家人のバランスのとれた食事作りや医者の健康管理のお陰であることはつい忘れがちだ。

この夏、1ヶ月間ほど家を離れ、札幌に滞在した。今夏の札幌は結構蒸し暑く、天気も変わりやすかったので、外出が少なかった。外出する時は外食になりがち。というより、外食のための外出。当然合唱も皆無。近隣の迷惑を考えて、鼻歌程度の練習しかできない。その結果、2週間ほど経つと、体が重く、腰もだるい。体重計にのると約2㎏増加。人生で最重量になっていた。医者から食事による体重管理と、運動を言い渡されていて、北海道ではせっせと歩いて2㎏減らします、と見得を切ってきたのに、このざまだ。

家に帰ってから2週間くらい経った頃から、腰の重さもとれ、ベルトの穴の位置も元に戻り、体も軽くなってきた。外食が無くなり、もとの合唱生活に戻ったせいであろう。

合唱指導の先生から、発声に絡む呼吸器の仕組みを記した欧文資料が配布され、それを訳しながら学んだことの一つは、平常時の静かな呼吸と、運動したり、歌う際の大きな呼吸とでは呼吸器を形成する様々な筋肉の使い方が異なるということだ。
こと呼吸器に関しては、歌うことは運動に匹敵する効用があると言うことだろう。

今年中学に入学した孫が、本来合唱をやりたがっていたが、部活に合唱部がないので、その代わりとして吹奏楽部を選んだ。小学生の時は風邪で休むことが多く、環境ががらりと変わる中学生活を心配したものだが、学校を一度も休むこともなく、ブラスバンドの練習にも欠かさず参加している。言うまでもないことだが、吹奏楽器も歌うことと同様の呼吸器の使い方によるので、健康維持に役だっているのだろう。

合唱の効能はいろいろあるだろうが、筆者にとっては呼吸器を鍛えて健康維持に役立つ簡便な方法だ。

運動が苦手な方、運動の機会のない方、健康のために合唱をしませんか。

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